ネット証券、正念場の経営判断
インターネット証券各社の成長性に陰りが見えはじめている。
SBIイー・トレード証券、カブドットコム証券等専業大手5社の2007年3月期決算は軒並み2けた台の減益となった。新興企業向け市場の低迷により手数料収入が激減したためで、市況に業績が左右される「相場頼み」からの脱却が急務となっている。
格安手数料を武器に全社が口座数を増やしたが、相次ぐ新興企業の不祥事で個人の投資意欲は冷え込んで、収益につながらなかった。各社は「手数料の引き下げは限界」と判断。ネット専業での生き残りを懸けて独自サービスに乗り出している。
最大手のイー・トレードは規模の拡大を追求する。同じSBIグループ傘下で対面営業を行うSBI証券と10月に合併し、総合証券を目指す方向。一方のカブコムは大衆路線と一線を画し、既存の顧客を囲い込む作戦だ。業界初の夜間取引を呼び水に、注文量の多い大口客をつなぎ留めている。
5社の07年3月期の株式売買代金は約187兆円で、個人の売買代金全体の6割超を占めるまで成長した。日本証券業協会幹部も「ネット証券への資金流入はこれから本格化する。成長余地は十分」と期待を寄せている。
ただ、手数料の低価格化が一気に新規顧客を増やしたほどの勢いはいまの新サービスにはない。各社が収益の踊り場を乗り切れるかどうかは未知数だ。
引用:「フジサンケイ ビジネスアイ」
感想:一連のライブドア事件により、新興市場の株式は成長が鈍り、それとともに活況を呈していたネット証券各社も業績に苦心している。
一時の株式ブームは去り、一般個人投資家もこのところ慎重になっているように思う。世界の株式市場は大幅な値上げを示している国もあり、特に中国の株式市場はバブルさながらの状況となっている。
ただ、物事には必ず一定の周期で上がり下がりがある。景気にも波があるように、いま落ち込んでしまった新興市場も必ず上昇の時期がくるだろう。ネット証券各社は、その将来の上昇相場を鑑みながら長期的な視点で経営戦略を練り始めたところではないか。
株は一本調子で動くものではない。いい時も悪い時もあり常に変化に対応していく能力が求められる。