都市型スパの死角
3人が死亡した女性専用温泉施設「松涛温泉シエスパ」付属施設(東京都渋谷区)の爆発事故で、警視庁捜査1課と渋谷署は業務上過失致死傷容疑で、運営会社のユニマットビューティーアンドスパと設計・施工をしたゼネコンの大成建設、点検会社など10カ所を家宅捜索した。これを受け消防庁は、ガス漏れ事故に関する国の安全対策を見直す検討に入った。
ガス警報器の設置基準を厳しくすることなどが柱だ。ガスの充満しやすい地下の施設には、広さにより消防法で警報器の設置を義務づけている。
地下から源泉をくみ上げる際に天然ガスも噴出する恐れが場合、掘削工事時点での安全対策は強化されてきたが、営業開始後の管理運営上の基準についてはあいまいで、事故防止規定が事実上未整備だった。
温泉施設の安全対策の死角を突いた爆発事故。
温泉やサウナにエステなどを併設した「都市型スパ」の人気に冷や水を浴びせそうだ。
東京都環境局によると、都内で掘削された源泉は今年3月末時点で144。
温泉法は源泉の保護が目的で、掘削には都道府県知事の許可が必要。国土交通省は今年3月に天然ガス災害防止のガイドブックを公表したが、強制力を持つ明確な指針づくりには至っていない。
温泉の掘削費用は深さ1メートルにつき6万円が相場とされ、都内の大型スパでは地下1500メートル前後から40度前後の源泉をくみ上げるのが主流。
首都圏の地下には、可燃・引火性の高いメタン成分が「南関東ガス田」が存在する。
2004年には室内に滞留した天然ガスが爆発、2人が死傷する事故も起きた。地下の源泉に“癒やし”を求める際には、危険もあることを覚悟しなければならない。
(フジサンケイ ビジネスアイより)
●コメント:都会の疲れを癒す場所として、スパなどは絶好の場所だが、今回の事故は利用に警鐘を鳴らす結果となった。当然ながら、利益よりも安全第一であるべきで、経営者、建設会社などは注意して施設の管理に取り組んで欲しい。亡くなられた方の死を無駄にしないようにしてもらいたいと思う。